飲食店系にありがちな残業代未払いの典型的な例です。

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ファミレス店長(26歳男性)

ファミレス

店長でも残業代がもらえるとは知りませんでした。
ファミリーレストランで店長として働いている26歳です。

私は学生の時にアルバイトでファミレスで働き始めました。
主に深夜に入っていたので時給もよくその頃は割の良い仕事だと思っていました。

就職が決まらないまま大学を卒業した私は当時の店長に誘われて、そのままで社員として就職することになりました。
ファミリーレストランとして同じ県内で4店舗チェーン展開しているお店です。

各店には店長と副店長が1名ずついてあとはアルバイトとパートでシフトを回しています。
入社と同時に副店長になった私の勤務時間は12時~21時(休憩1時間)で週休1日、残業した場合には残業代も出ていました。
しかし1年前に店長が体調を崩して退職し私が店長になりました。

店長に昇進したときに会社から

役職手当を月5万円支給する

店長は管理職のため残業代は出ない

店長の出勤時間は自由で開店時間内にフレックスタイムで実働8時間以上

という説明を受けました。
自分で出勤時間を自由に決められるのは魅力的だと感じました。

しかし、実際に店長として働くと思った以上にハードでした。
新しい副店長が店舗に配属されましたが、飲食店の経験のない新入社員だった為いちから仕事を教えなければいけませんでした。

半年経っても1人でお店を任せることは出来ない状態で「彼はこの仕事に向いていないのではないか。」と思い、「副店長を変えて欲しい。」と本部に相談しましたが、根気づよく指導するように言われ配置換えはしてくれませんでした。

店長になってから1年の間、土日は開店から閉店まで働き休みの日も電話で呼び出されて仕事のフォローに行く日が続きました。
ふと「前の店長は過労で体調を崩したのではないか。」と思いこのまま働き続けるのが不安になって、無料法律相談に行きました。

法律相談に行くと「おそらく『名ばかり管理職』にあたる。」と言われました。
最初は何のことかわかりませんでしたが簡単に言うと「店長でも権限が少ないので残業代をもらえる。」ということでした。

「お金だけの問題ではなく、店長に残業代が発生すれば、会社もコスト面から店長の残業時間を減らすように考えるだろう。」とも言われました。
後日改めてその先生のところに行き、正式に残業代請求を依頼することになりました。

会社には提出していませんでしたがアルバイト時代のクセでタイムカードを押していたので、それが証拠として使えると言われました。
タイムカードや給与明細を元に計算してもらうと残業代は1年間で110万円になりました。

金額の大きさに驚きましたが、深夜労働や休日出勤が多いため金額が高いということでした。
法務事務所の名義で会社に内容証明郵便を出して残業代請求をしました。

本部に呼び出されるのではと内心びくびくしていましたが、直接私に話はなく会社と法務事務所の先生とで交渉は進んでいました。
内容証明郵便を出してから2ヶ月後、連絡があり「残業代110万円から役職手当1年分60万円を差し引いた50万円を支払うことで同意した。」とのことでした。

どうやら会社も残業代を支払う義務があることは薄々知っていたようでした。
「役職手当=残業代」ではないけれど訴訟になって解決が長引くと働きづらくなるからという説明を受けました。

50万円は指定する口座にすぐに振り込まれました。

その後会社から「人手が足りない時には本部から応援を送るので、自己判断で店長が長時間の残業をしないように。」という連絡が各店にありました。これも残業代請求の効果だと思います。

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店長と言いながら「名ばかりの管理職」であり、労働基準法ではしっかりと残業代支払いの認められた立場だということがわかりました。

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